温室効果ガスとは?

温室効果ガスの種類と特徴

地球表面に大気の層を形成しており,太陽から注がれる放射エネルギーのほとんどを通過させる一方で,地表面から生じる赤外線の放射熱を吸収して,地表の温度を上昇させるガスのことです。
人の活動などによって大気中の温室効果ガスが増えると,地球から熱の放出が少なくなるため気温が上昇し,地球温暖化が進むことになります。

二酸化炭素(CO2)

二酸化炭素は代表的な温室効果ガスで,石炭や石油などの化石燃料や木,紙を燃やすときなどに発生されます。
18世紀の産業革命以降,化石燃料が大量に消費されているため大気中の二酸化炭素が急激に増加しています。

メタン(CH4)

メタンは有機物が腐敗,発酵するときに発生するもので,ゴミの埋立や下水処理,家畜のゲップ(腸内発酵)やふん尿からなどが挙げられます。天然ガスの主成分はメタンですので,天然ガスの採掘からもメタンガスが大量に発生しています。
将来,地球温暖化が進み,ツンドラ地帯の永久凍土が溶けると,そのなかに固定されていたメタンが大量に大気中に 放出され,温暖化が進む危険性も指摘されています。温室効果はCO2の21倍です。

一酸化ニ窒素(N2O)

一酸化ニ窒素は,窒素酸化物の中で最も安定な物質で,笑気ガスとも呼ばれ麻酔として使用されています。海洋,森林の土壌などから自然に放出されていますが,化石燃料の燃焼,窒素肥料などからも放出されます。温室効果はCO2の約300倍です。

フロン類(CFC,HCFCなど)

冷蔵庫の冷媒や断熱材,スプレー,電子部品の洗浄などに用いられてきました。
オゾン層を破壊する効果の大きいものについてはモントリオール議定書により1995年末までに使用が禁止されましたが,破壊効果の小さい代替フロンは現在も使用されています。温室効果は二酸化炭素の数百~数万倍です。

温室効果ガスの種別寄与度

18世紀から産業革命が起こり,生産活動の発展や高度化,人々の生活水準の向上が実現しました。しかし,それに伴い石炭や石油などの化石燃料の消費量が急速に増大し,それが温室効果ガス増加の原因となっています。

人の活動によって排出される温室効果ガスのなかで,二酸化炭素の排出量が最も多く,温暖化への寄与割合が約60%と大きくなっています。そのため,私たちの生活では,二酸化炭素の排出を重点的に抑えていくことが望まれます。

温室効果ガス種別寄与度

温室効果ガス種別の地球温暖化への寄与度
温室効果ガス 寄与度
二酸化炭素(CO2) 60%
メタン(CH4) 20%
一酸化二窒素(N2O) 6%
オゾン層を破壊するフロン類(CFC,HCFC)及びハロン 14%
オゾン層を破壊しない代替フロン類など(HFCS,PFCS,SF6) 0.5%以下

出所:IPCC第3次評価報告書第1作業部会資料より作成(2001年)

二酸化炭素の排出状況

地球温暖化の主な原因物質である二酸化炭素の排出量は,中国,アメリカ,インド,ロシア,日本の5カ国で,全体の約60%を占めています。

二酸化炭素を世界で5番目に多く排出している日本は排出量の削減に向けて大きな努力をしていかなければなりません。

国別CO2排出量(2011)

国ごとの二酸化炭素排出量とその割合(2011年)
順位 国名 排出量(割合(%))
1 中国 8,561(26.9%)
2 アメリカ 5,271(16.6%)
3 インド 1,801(5.7%)
4 ロシア 1,677(5.3%)
5 日本 1,174(3.77%)
6 ドイツ 712(2.2%)
7 韓国 577(1.8%)
8 カナダ 455(1.4%)
9 メキシコ 453(1.4%)
10 イギリス 451(1.4%)
11 インドネシア 399(1.3%)
12 ブラジル 398(1.3%)
13 イタリア 378(1.2%)
14 オーストラリア 367(1.2%)
その他 9,137(28.7%)
排出量の合計 31,811

単位は 百万トン:二酸化炭素(CO2)換算
出典)EDMC/エネルギー・経済統計要覧2014年版